ストレス社会を乗り切るために「睡眠」「呼吸」は重要
毎日仕事が忙しい社会人は、ストレスとの付き合い方を学ぶことはとても大切です。
一日の疲れを癒したいのに、なかなか寝付けないというのはつらいもの。睡眠の問題に関しては体質などさまざまな原因が関わっていますが、特にストレスが大きく関係していると言われています。
睡眠の質が悪いと十分な体力の回復にならないばかりか、日中のパフォーマンスも下がってしまいます。眠気と戦いながら何とか起きている…。なんていうのもよく聞く話です。
ストレスは無いに越したことは無いですが、なかなか避けることが難しいものです。せめて質のいい睡眠で脳と体を休ませて次の日を迎えましょう。しっかりと睡眠をとることは健康上とても大切です。各種ホルモンの分泌も睡眠中に行われることが多く、睡眠の心身への影響はかなり大きいといえるでしょう。
睡眠の質の重要性については、全国健康保険協会のサイトでも紹介されています。
睡眠不足は、私たちの生活にさまざまな悪影響をおよぼします。
夜更かしした翌日などは、頭がボーッとして注意力が散漫になったり、集中力が低下して仕事の効率が下がります。
そうした状態が数ヵ月も続くと集中力や注意力、記憶力、活力などがさらに低下し、不安やイライラ、自信喪失、疲労感などといった症状も出て、大きなストレスになります。
眠りで大切なのは量より質
健康を維持するためには、十分な睡眠を確保する必要があります。まずはしっかり睡眠をとることが重要です。
では、1日の睡眠時間はどれくらいあればよいのでしょうか?一般的に「理想的な睡眠時間は8時間」などといわれますが、実は適切な睡眠時間というのは人それぞれで、大切なのは時間ではなく「眠りの質」です。質の高い眠りとは、朝、目覚めたときに「ぐっすり眠った」という感覚が得られる眠りです。
最近ではニュースでも話題になっていますし、睡眠時間や眠りの深さを測るアプリが人気になるなど、「睡眠」への注目度が非常に高まっていますよね。皆さんの眠りは浅くなっていませんか? ぜひ一度、自分の眠りについて見直してみることをおすすめします。
─呼吸を整えることで安眠効果アップ♪
明日も早いのに、布団に入ってもなかなか眠れない……。
へんな思考が頭をよぎって、考えれば考えるほど目が冴えてしまう……。
と焦ってはいけません。落ち着いて呼吸を整えることから始めましょう。
睡眠不足にはさまざまな理由がありますが、デスクワークが多い人は、肩を初めとした上半身の筋肉が一日中緊張していて、深く呼吸ができていないと言われています。
そこでおすすめなのが、ヨガを採り入れること。
ヨガの基本である、鼻で行う呼吸(腹式呼吸)を通して、心と体をリラックスさせましょう。
大きく息を吸ってから、意識的にゆっくりと細く長く息を吐き出します。これを繰り返すだけで眠くなってきたら、そのまま寝てしまいましょう。
リラックスはできたけれど目は冴えているという方は、これから紹介するいろいろなポーズ例を試してみましょう。目指せ、睡眠障害の改善! 自分に合うポーズを見つけてみてください!
自律神経を整えるヨガポーズ
自律神経は、内臓や血液、酸素を体内に巡らせる働きを担っています。そのため、自律神経の動きが乱れると、めまいや動悸、不眠など様々な不調を身体に及ぼしてしまうのです。安眠の第一歩は自律神経を整えることにあります。
交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスを整えることは、ゆったりとした熟睡への近道。
まずは、そんな自律神経を整える作用があるポーズをご紹介していきます。ベッドの上でもできるポーズなので、そのまま眠ってしまうことだって可能ですよ。
─鋤(すき)のポーズ

身体を仰向けにし、手のひらを床に向けた状態で、両腕をおしりの横に伸ばします。次に、足の裏を天井に向けて伸ばしていきましょう。そのまま腕で床を押し、おしりと腰を宙に浮かせ、両手で腰を持ち身体を支えます。その状態から、つま先を頭の先に下ろしていきます。首の後ろを伸ばす意識で顎を引くことがポイントです。キョロキョロしてしまうと首が動いて危険なため、視線は一点に集中させるか目を閉じましょう。
─魚のポーズ

身体を仰向けにしたら、肩甲骨を寄せるイメージで、両腕を伸ばしたまま手のひろを床に向け、背中の後ろにしまいましょう。次に、息を吐きながらひじで床を押し、頭と胸を持ち上げます。そして、この姿勢のまま息を吐きながら胸を反らせ頭のてっぺんを床につけます。その時に、頭に体重を乗せすぎないように、ひじで床を押すことがポイントです。目線は鼻先に向けるか、目を閉じましょう。
リラックス効果があるヨガポーズ
次は、いい夢を見られるように身体をリラックスさせてくれるポーズをご紹介。睡眠不足を感じたら、改善のためにぜひやってみてください。疲労回復やストレス解消にもおすすめです。
こちらもベッドの上で、簡単に時間をかけずにとれるポーズです。
─赤ちゃんのポーズ

身体を仰向けにし、息を吸いながら両ひざを胸に寄せ、両腕で足を抱えます。次に、息を吐きながら頭を持ち上げ、おでこと膝を近づけていきましょう。内臓を優しく刺激するようにふとももでお腹を押し、なるべく肩を下げて呼吸をすることがポイントです。
─ガス抜きのポーズ

身体を仰向けにし、右ひざを胸に寄せて横に倒します。ゆっくりと呼吸をしながら、ひざとひじを右腕で抱え、左手は右手の手首をつかみます。左側も同様に繰り返していきましょう。ひざを横に倒す際に、逆側のおしりは浮かさないように床につけておくのがポイントです。どうしても浮いてしまうようなら、手首を掴むほうの手は腰辺りに置き、軽くおしりを押さえるようにしておきましょう。
ちなみに、このガス抜きのポーズで、寄せた右足を解放せずに、次に紹介するワニのポーズに入るとスムーズな流れでポーズをとることができます。
─ワニのポーズ

身体を仰向けにし、まず右ひざを曲げて足を立てます。その状態から、右足の裏を左ももに乗せましょう。左手は右ひざに置き、右腕は肩の高さに伸ばします。そして、息を吐きながら右足を左に倒し、顔を右に向けましょう。左側も同様に行います。「身体をねじる」というよりも、腰を伸ばす意識をし、お腹や胸を広げて呼吸をするのがポイントです。
─しかばねのポーズ

身体を仰向けにし、手のひらを天井に向け、腕と足を広げます。そのままゆっくりと目を閉じて呼吸します。呼吸は腹式呼吸で、顔の筋肉や身体の力を抜き、完全に脱力するのがポイントです。心地いい呼吸を感じながら、ベッドに全身を沈め、そのまま眠ってしまうのもいいかもしれません。
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寝る前のヨガにふさわしい環境
ヨガをする上で重要なことは、ヨガを行う環境です。身体の声をきちんと聞くことのできる空間づくりが必要になってくるのです。最後に、夜にヨガをする際、気をつけたい点をいくつか紹介していきましょう。
- 部屋の照明は豆電球や間接照明を付けるくらいにしておき、少し暗めに
- 自分の呼吸の音が聞こえるくらいの静かなスペースでする
- TVや携帯電話の電源はオフにしておく
- 周りに物があまりない状態にしておく
意識をあちこちに散漫させるようなモノや情報はなるべく取り除いておき、集中できる空間を作ることが大切です。より心身のリラックス効果を感じやすくするために、ヨガにふさわしい環境を整えてから始めるのが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。一度ヨガをしてみてから眠りにつくと、スッキリと気持ちのいい目覚めを体感することができるはずです。ヨガをせずに眠りについた日と比較するとその差は歴然。「夜のヨガ」は、低血圧で、毎朝起きるのが辛い人には特に試してみて欲しい方法です。
1日の活力は、前日の睡眠に影響されます。眠る前のヨガを続けて習慣になったら、自然と良質な睡眠がとれるようになり疲れもリセットできて、毎朝フレッシュな気持ちで1日をスタートさせることができるのです。
次の1日をシャキっと快適に過ごせる準備運動を、今日の夜からしておきましょう!